TOEIC公開テスト直前に何をすべき?直前1週間・前日の対策を解説
TOEIC公開テストが近づいてくると、「直前は何を勉強すればいい?」「新しい問題を解いたほうがいい?」「前日は単語を覚えるべき?」と迷う方も多いでしょう。
TOEIC直前期に大切なのは、新しい知識を大量に増やすことより、今ある実力を本番でできるだけ得点に変える準備をすることです。
特に重要なのは、次の7点です。
・初見、または内容を忘れている問題で本番形式の練習をする
・マークシートに実際に記入し、マーク時間も含めて測る
・リスニング音声は可能であればスピーカーから流す
・リスニングで先読みのリズムが崩れたときの立て直しを練習する
・リーディングの時間配分をあらかじめ決める
・Part 5で1問に粘りすぎない
・単語集をまとめてテストし、分からない単語だけ覚え直す
TOEIC L&Rは、リスニング約45分・100問、リーディング75分・100問の合計約2時間で200問を解くテストです。英語力だけでなく、長時間集中しながら一定のペースで問題を処理する力も必要になります。
この記事では、TOEIC公開テストの直前1週間から前日にかけて何をすべきかを、本番で失点しないための考え方とともに解説します。
TOEIC直前は「実力を伸ばす」より「実力を出し切る」準備をする
試験まで数日から1週間程度になったら、新しい参考書を次々と増やすより、これまで勉強してきた内容を本番で使える状態に仕上げることを優先しましょう。
TOEICでは、「知識としては分かっていたのに時間が足りなかった」「リスニングで1問分からなくなり、その後の数問まで聞き逃した」「Part 5に時間を使いすぎてPart 7が最後まで終わらなかった」といった失点が起こります。
こうした失点は英語力そのものだけが原因ではありません。時間配分、問題の見切り方、リズムが崩れたときの立て直し方もスコアに影響します。
直前期は単に正答率を見るのではなく、本番でどう動くかまで確認することが重要です。
まず初見の問題で本番形式の練習をする

公開テスト前には、少なくとも一度は本番に近い形で問題を解いておきましょう。
理想は、リスニングからリーディングまで約2時間、途中で止めずに解くことです。さらに、問題用紙を見るだけでなくマークシートを用意し、実際に解答を塗りながら進めてください。
ここで重要なのは、できるだけ初見の問題を使うことです。初見の模試がなければ、以前解いたことがあっても、問題や答えをほとんど覚えていないセットを使いましょう。
TOEIC本番では、当然ながら初めて見る問題をその場で判断して解かなければなりません。
一方、何度も解いて答えを覚えている模試では、英文を読む前から内容を覚えていたり、Part 3・4の話の展開を知っていたり、Part 5やPart 7の正解を覚えていたりします。
これでは実際の読解速度や判断速度、時間配分を正確に確認できません。
直前の通し練習では、「正解したことのある問題」ではなく、初見の問題を本番と同じ時間内でどこまで処理できるかを確認することが大切です。
マークシートに実際に記入して解く
本番に近い練習にするため、模試を解くときはマークシートにも実際に記入しましょう。問題冊子に答えを書くだけでは、本番で発生する「マークする時間」が練習に含まれません。
TOEICでは200問の解答をマークするため、1問ごとのわずかな時間でも積み重なると無視できません。
Part 3・4で先読みをしながらマークする動きや、リーディングで問題を解きながら解答欄をずらさず塗る感覚も、本番前に確認しておく必要があります。
通し練習では、マークシートへの記入時間も含めて制限時間内に終えることを目標にしてください。
「問題は時間内に解けたが、マークする時間を含めると間に合わない」という状態を直前に把握しておくことにも意味があります。
リスニング音声はできればスピーカーから流す
自宅でリスニング練習をするときは、可能であればヘッドフォンやイヤホンではなく、スピーカーから音声を流して解いてみましょう。
公開テストでは会場のスピーカーから音声が流れるため、ヘッドフォンで耳元から聞く場合とは聞こえ方が異なります。
スピーカーから少し距離を取り、普段より聞き取りにくい環境でも集中できるかを確認しておくと、本番に近い練習になります。
音量を極端に大きくするのではなく、無理なく聞こえる程度に調整しましょう。
2時間確保できない場合はセクションごとでもよい
毎回2時間を確保するのが難しい場合は、少なくともリスニングは約45分を一気に、リーディングは75分を一気に解く練習をしておきましょう。
この場合もマークシートに実際に記入し、リスニングは可能であればスピーカーから音声を流します。
この場合も、できるだけ初見、または内容を忘れている問題を使用します。
10問、20問ずつに分けて解く普段の学習とは違い、直前期には「本番と同じ長さの中で集中力とペースを維持できるか」を確認することに意味があります。
答えを覚えている模試は復習用として使う
答えを覚えている公式問題集や模試が役に立たないわけではありません。用途を分けることが重要です。
すでに内容を覚えている問題は、音読、オーバーラッピング、シャドーイング、文法の確認、語彙の復習などには有効です。
一方、本番形式のシミュレーションには、初見の問題、または内容を忘れている問題を優先しましょう。
リスニングは「分からない問題を引きずらない」練習をする

リスニングで非常に重要なのが、分からなかった問題を引きずらないことです。これは単に問題を捨てるという意味ではなく、次の問題を守るための判断です。
たとえばPart 3やPart 4で、「今の問題の答えはAだったのか、Bだったのか?」と考えている間にも、音声は先へ進みます。
その問題について考えているうちに次の設問の先読みができなくなると、1問分からなかっただけなのに、次の2〜3問までリズムを崩す可能性があります。
本番では、「分からない → どれかを選ぶ → 次へ進む」という切り替えが重要です。
先読みのリズムが崩れたときの対応を練習しておく
Part 3・Part 4では、設問や選択肢を先読みしている方も多いでしょう。しかし、本番では必ずしも予定どおりに進むとは限りません。
・前の問題で迷った
・選択肢を読むのに時間がかかった
・会話の内容をうまく理解できなかった
・マークに手間取った
このような理由で先読みが間に合わなくなったときは、無理に遅れを取り戻そうとせず、今から始まる問題に集中することを優先します。
直前の模試では正解率だけを見るのではなく、リズムが崩れたときに自分がどう立て直すかまで練習しておきましょう。
リーディングはあらかじめ時間配分を決める

リーディングセクションは75分です。この75分をどのように使うかを、試験当日に初めて考えてはいけません。
直前の段階で、Part 5を何分までに終えるか、Part 6を何分までに終えるかを決めておきましょう。
たとえばPart 5なら10分、12分、15分など、自分のレベルに合わせて目標を設定します。全員が10分で終える必要はありません。
特に600点を目指している方なら、正答率を極端に落としてまで10分にこだわる必要はありません。
重要なのは、自分なりの時間配分を決め、その時間内で解く練習をしておくことです。
| パート | 目標時間の例 | 意識すること |
| Part 5 | 10〜15分 | 1問に粘りすぎず、決めた時間を優先 |
| Part 6 | 8〜10分程度 | 文章全体を読みすぎず、設問処理のペースを維持 |
| Part 7 | 残り時間 | できるだけ多くの問題を読む時間を確保 |
Part 5では1問に粘りすぎない
リーディングで特に気をつけたいのが、Part 5で時間を使いすぎることです。
Part 5では、「もう少し考えれば分かりそう」と思って1問に長い時間をかけてしまうことがあります。
しかし、時間がかかっているということは、その問題の解答根拠が自分の中ではっきりしていない可能性が高いとも考えられます。
30秒、40秒、1分と考えたにもかかわらず結局間違えれば、時間を使ったうえに1問失うことになります。
それなら、ある程度考えて分からない問題はいったん選択肢を決めて先に進み、Part 7の時間を確保したほうがよい場合があります。
「正解するまで考える」より「目標時間を守る」
直前練習では、Part 5を全部納得するまで解くのではなく、設定した時間になったらPart 6へ進む練習をしてみてください。
たとえばPart 5を12分と決めたなら、12分になったところで終了します。その時点で何問残ったか、どの問題で時間を使ったか、語彙問題で悩んだのか、文法問題で構造が取れなかったのかを確認します。
これを繰り返すと、本番でも「この問題には時間をかけすぎている」と気づきやすくなります。
時間がかかる問題ほど間違えるリスクも考える
すぐに正解の根拠が見つかる問題と比べて、長時間悩んでいる問題では、正解の根拠を明確につかめていないことが多くなります。
もちろん、時間をかければ正解できる問題もあります。一方でTOEICは時間制限のあるテストです。
1問を正解するために余計な時間を使えば、その時間によってPart 7の問題を読めなくなる可能性があります。
本番では、「この1問を正解すること」ではなく、「200問全体でできるだけ多く正解すること」を考える必要があります。
分からない問題を空欄のままにするより、選択肢を一つ選び、次の問題へ進みましょう。
Part 7のための時間を残すことを優先する
600点前後を目指している方では、Part 5を丁寧に解きすぎてPart 7の後半が大量に残るケースがあります。
Part 5で難しい1問に時間をかけるより、その時間をPart 7に回したほうが正解数を増やせる可能性があります。
たとえばPart 5を12分、Part 6を10分と決めたのであれば、Part 5で多少迷う問題があっても、できるだけ12分前後でPart 6へ移ります。
大切なのはPart 5を完璧にすることではなく、リーディング75分全体を使い切ることです。
直前の模試では必ず時計を見ながら、この時間感覚を確認してください。
単語集は「最初から読む」のではなくまとめてテストする
直前期の単語学習では、新しい単語を大量に増やすより、これまで使ってきた単語集の総復習を優先することをおすすめします。
ここで重要なのは、単語集を最初から順番に眺めるだけにしないことです。
一度まとめてテストしてみましょう。
・英単語を見て意味を答える
・すぐ意味が出た単語は飛ばす
・意味が出なかった単語に印をつける
・分からなかった単語だけ覚え直す
・翌日もう一度その単語だけテストする
直前期は時間が限られています。すでに覚えている単語を何度も読むより、「まだ覚えていない単語」を発見して、そこに時間を集中させるほうが効率的です。
「見たことがある」ではなく意味がすぐ出るか確認する
単語帳を眺めていると、「これは見たことがあるから大丈夫」と思いやすくなります。
しかし、本番では数秒以内に意味が分からなければ、文章を読む速度が落ちます。総復習では、英単語を見てすぐ意味が出るかを確認してください。
数秒考えないと思い出せない単語も、直前にもう一度覚え直す対象です。
リスニングは直前まで毎日英語を聞く
リスニングは、試験直前までできるだけ毎日英語を聞くことをおすすめします。長時間勉強する必要はありません。
・音読
・オーバーラッピング
・シャドーイング
・聞き取れない部分の確認
・Part 2の短い英文のディクテーション
特にPart 2は短い英文なので、聞き取れなかった問題をもう一度確認するのに向いています。
一度正解した問題でも、内容をきちんと理解できていたのかまで確認しましょう。
偶然選択肢が当たっていただけでは、本番で同じ表現が出たときに対応できない可能性があります。
前日も必要なら初見の模試を解いてよい
試験前日に新しい問題を解いてはいけない、ということではありません。
むしろ、まだ本番形式で一度も解いていない、時間配分に不安がある、リスニングの先読みのリズムを確認したい、といった場合は、前日に初見の模試を使って本番形式の練習をするのも有効です。
その場合も、マークシートへ実際に記入し、リスニングは可能であればスピーカーから流して、本番に近い条件にします。
本番は初見問題を解く試験なので、最後のシミュレーションにも初見問題を使うほうが、本番に近い練習になります。
一方、すでに数日前に本番形式の模試を解き、時間配分やリズムを確認できているのであれば、前日は単語の総復習、間違えやすい文法、軽いリスニング、Part 5・6の短時間演習などに充ててもよいでしょう。
大切なのは、「前日は新しい問題を解くか、解かないか」ではなく、「本番で最もよい状態になるために何をするか」です。
前日に模試を解く場合も、夜遅くまで復習を続けて睡眠時間を削るのは避けましょう。
前日に模試を解くなら復習を欲張らない
前日に初見の模試を解いた場合、間違えた問題をすべて完璧に復習しようとするとかなり時間がかかります。
前日は、本番に直接影響しそうなポイントを優先して確認しましょう。
・Part 5で繰り返し間違えている文法
・知らなかった頻出単語
・Part 2で聞き取れなかった表現
・Part 3・4で先読みが崩れた原因
・Part 7で時間を使いすぎた場所
直前期の目的は問題集を完璧に仕上げることではありません。本番で同じ失敗を繰り返さないようにすることが重要です。
前日に持ち物と試験会場も確認しておく
勉強以外の準備も重要です。受験に必要な本人確認書類、証明写真、筆記用具などは、最新のIIBC公式案内を確認したうえで前日までに準備しておきましょう。
また、試験中の時間管理に使える時計の条件も事前に確認しておくと安心です。試験当日の朝になって探すことがないよう、必要なものを一つの場所にまとめておきましょう。
TOEIC直前1週間のおすすめスケジュール
| 時期 | おすすめの取り組み |
| 7〜5日前 | 初見、または内容を忘れている模試を本番形式で解く。マークシートに実際に記入し、リスニングは可能であればスピーカーから流す。Part 5・6の所要時間、Part 7で残った問題数、リスニングでリズムが崩れた場所を記録する。 |
| 4〜3日前 | 模試で見つかった弱点を復習する。頻出文法、間違えた語彙、聞き取れなかった英文を中心に確認する。単語集もまとめてテストする。 |
| 2日前 | リーディングの時間配分を再確認する。Part 5・6を時間を測って解き、自分の目標時間を明確にする。 |
| 前日 | 必要なら初見模試で最終シミュレーション。模試をする場合はマークシートへの記入とスピーカー再生も含め、本番に近い形で行う。すでに十分に通し練習できている場合は、単語・文法・リスニングの総復習を中心にする。夜更かしは避ける。 |
本番中に最も大切なのは「1問を引きずらない」こと
直前期の練習で最も身につけておきたいのは、分からない問題が出ても次へ進めることです。
TOEICでは難しい問題が混ざっています。リスニングで聞き取れない問題が出ることもあれば、Part 5で選択肢を二つまでしか絞れないこともあります。
そこで「絶対に正解しなければ」と考えすぎると、その1問のために次の問題まで失う可能性があります。
リスニングなら、分からなければマークして次の音声に集中する。リーディングなら、時間がかかりすぎたら選択肢を決めて次へ進む。この判断ができるかどうかで、本番の得点は変わります。
直前の模試は、知識を確認するだけではなく、「諦めて次へ行く練習」としても活用してください。
まとめ|TOEIC直前は本番で失点しない練習をしよう
TOEIC公開テスト直前は、新しいことを大量に覚えるだけの時期ではありません。これまで勉強してきた力を、本番でできるだけ得点につなげるための準備をしましょう。
・通し練習には初見、または内容を忘れている問題を使う
・マークシートに実際に記入し、記入時間も本番時間に含める
・リスニングはできればスピーカーから流して本番の聞こえ方に近づける
・できれば約2時間通して解き、難しければリスニング・リーディングを別々に一気に解く
・リスニングで分からない問題を引きずらない
・先読みのリズムが崩れたときの立て直しを練習する
・Part 5・6の目標時間をあらかじめ決める
・Part 5の難問に粘りすぎず、Part 7の時間を確保する
・単語集をまとめてテストし、分からない単語だけ覚え直す
・前日でも必要なら初見模試を使ってよい
・答えを覚えている模試は復習用として使う
TOEICでは、難しい問題をすべて正解する必要はありません。大切なのは、解ける問題を確実に取り、分からない問題によって次の問題まで落とさないことです。
直前期には英語力そのものを高める学習とともに、時間配分や問題の見切り方まで含めて本番をシミュレーションしておきましょう。
