【TOEIC800点台から900点を目指す!TOEIC模試トレーニングによる勉強法】 第1回 スコアメイク戦略と模試トレーニングの概要

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TOEIC800点台のスコアを獲得されている方は、日本人の中でも「英語がかなりできる人」で過去に継続的に英語を学習した経験があり、語彙力、文法力、読解力、リスニング力といった英語力は、すでに高いレベルのものを持っていると思われます。

TOEIC900点を達成するために、あとは、「何を」、「どのようにやるか」の勉強法を確立し、実践していけば、目標達成へ大きく前進します。「半年とか1年以上勉強したが900点に到達できない方」、「これまで様々な勉強を試したが、800点台から900点の壁を越えられない方」にとって、目標達成のために効果的と考えるTOEIC模試を活用した勉強法・トレーニング方法を5回にわけてご紹介いたします。

目次

第1回 スコアメイク戦略と模試トレーニングの概要
第2回 TOEICリスニング対策
第3回 TOEICリーディングPART5,PART6対策
第4回 TOEICリーディング PART7対策
第5回 TOEIC単語・語彙の傾向と対策およびまとめ

TOEIC900点のスコアの作り方

ご存知のようにTOEICは990点満点でリスニング、リーディングの満点がそれぞれ495点です。800点台から900点超えを目指すのであれば、リスニングを可能な限り満点の495点に近づけ、リーディングのスコアについては、最低限405点(900点-495点)をクリアし、420点~450点にするのがスコアメイクのポイントです。

なぜリスニングを495点に近づけるかですが、リスニングとリーディングではリスニングのほうが、高いスコアが出やすく、一定レベルに達するとほぼ毎回リスニングで495点近くを安定して取れるようになるからです。(※英語のニュースやドラマ・映画の内容が、半分、場合によっては1割ぐらいしか理解できなくてもTOEICのリスニングでは495点というスコアが取れます。TOEICの公開試験を何度も受け、問題を数多く解いてきた自らの経験から間違いないです。)

ETSから発表されている公開試験のスコア分布からもわかるように、リスニングのほうがリーディングより高得点者が多いことがわかります。

公開試験のスコア分布:2014年3月の公開試験より

リスニング470点以上は3.5%
リーディング470点以上は1%
※同じ470点以上で3倍以上の開きは大きな差

また495点レベルの正解数は、過去の受験経験などから以下のようになります。

TOEICリスニング・リーディングで495点取るための正解数(ミス数)【最近の実績数】

リスニング495点を取るための正解数: 97問(3問ミス)
– 4問、5問ミスでも495点が出る回がある
リーディング495点を取るために正解数: 99問(1問ミス)
– 全問正解でないと495点が出ない回がある(厳しいですね)

満点に近い高得点域では、リーディングのほうがリスニングよりミスの数に対してシビアです。ちょっとしたミスで495点が取れなくなるリーディングで毎回495点を出すのは難易度が高いということです。

一方、TOEICのリスニングは、センテンスごとに完全に聞き取れなくても、3問ミスまでに抑えることはそれほど難しくないという印象です。ある程度自信をもって解答した問題が94問、残りの6問について2つぐらいに絞り込んで解答を選んだのなら、その半分の3問が正解であることは十分あり得ます。その結果、トータル97問取れて495点が達成できます。

TOEIC模試を活用した勉強法

さて、TOEIC対策としてどのような勉強をしたらよいかですが、TOEIC模試を数多く解く方法が効果的だと考えます。この方法は自らが、900点レベル(リスニング約450点、リーディング約450点)から990点満点を達成した時に実践し、その効果を体感しています。模試トレーニングは私の場合、かなり効果がありました。

TOEIC模試トレーニングを採用した理由

2012年の夏にTOEIC990点を目指すことにしました。前年の夏に受験したときの点数が900点、その1年後に受けた時は、905点とほぼ同じスコアがでました。当時受けた公開試験で感触としてできていると思った結果が905点。満点との間にある90点近いスコアの開きはとても大きなものと感じていました。990点を取るレベルの英語力とはどんなものか当時は想像できませんでした。目標を達成するために、様々な英語学習やTOEIC対策に関する情報をインターネット上で収集しました。

総合的な英語力を上げる勉強も候補のひとつでした。音読、シャドーイング、ディクテーション(書き取り)といったトレーニング方法が英語力を上げるのに効果があるということは多くの専門家や英語学習者が指摘しています。さすがに中学レベルの英文を使ってやるのは抵抗があったので、もう少し上のレベルのテキストを使ってやることも考えました。苦手意識のあったリスニング力を伸ばすために、ニュースや映画、あるいはYoutube、TEDなどを素材に勉強することも検討しました。

しかし、こうした勉強法をすれば確かに英語力は上がるかもしれないが、990点到達まで膨大な時間がかかると直感的に感じていました。スコア達成のために長期に渡って勉強を続けられる自信はありませんでした。そこで可能な限り最短(できれは数か月)で目標を達成することを重視してさらにネット上で情報を探しました。

そのような中で見つけたのが、TOEIC模試を数多く解く勉強法・トレーニング方法です。数十といった模試セットをどんどん解いていく方法で、満点や満点近くを達成されている方が現実にいるという実績がありました。勉強法としてシンプルで日々のペースもつかみやすく、計画も立てられやすいと感じました。

1日1模試をノルマにすれば、1か月に30模試、これを3か月続ければ90模試できるといった計算をしました。仮に平日時間が取れない場合でも休日に調整すればノルマはこなせるかなと。

また英語の勉強で新しい問題を解いていくことは、自分に合っていて取り組みやすい方法でした。900点レベルから990点満点に到達するまでに、リスニング、リーディングともに約40~50セット(合計約8,000~10,000問)の模試を超えたあたりで満点レベルになりました。

得点推移は、2012年7月905点 ⇒ 9月940点 ⇒ 10月960点 ⇒ 11月990点です。8月下旬ぐらいから完全にTOEICモードで模試トレーニングを開始し、3か月ぐらいの期間をかけてやりこみました。1日1模試のペースまではいきませんでしたが、12月の試験も連続990点でしたので、模試トレーニングがかなり効いていたことがわかります。

11月の結果発表があった12月の公開試験の翌日まで模試トレーニングを続けました。約40~50セットにプラスして15~20セットはやったと思います。以後は、リスニングの安定度がいくぶん不足していると感じたため、リスニング模試のみ時々やり、PART7の問題を解くことは全くしなくなりました。そのため、韓国から余裕をもって購入した模試も5冊ほど使用することなく本棚に残されています

模試トレーニングのおもな利点

リスニング・リーディング共通

・ TOEIC模試を解くというシンプルな勉強法なので、計画が立てやすく、リズムも作りやすい。1日1模試、分割して2日に1模試のように決めれば実行しやすい。平日仕事や学業などで時間が取れない場合は、休日にまとめて挽回することも可能。

・ 負荷をかけたトレーニングができる。比較例として、筋力トレーニング。軽いダンベルでトレーニングをやっても筋力はつきません。持ち上げられるものより少し重いもので練習して初めて筋肉が鍛えられます。

TOEIC含め英語の勉強も筋トレと似たようなところがあります。適度に負荷のかかる英文や問題を読んでこそ力がつきます。すでにハイレベルのスコアがある方は、同じ模試を何度も解くと刺激がなくなり、マンネリ化しがちです。学びも少なくなります。問題の内容や答えを覚えていることもあるでしょう。そのような場合、負荷をかけるトレーニングは検討すべきだと思います。

リスニング

・ リスニングで出題される可能性のあるPART2のやや難易度の高い応答パターンやPART3、PART4のトピック・話題が蓄積され、「話の展開を読む力」がついてくる。純粋なリスニング力増強だけでなく、TOEICの出題傾向・トピックに慣れておけば、本番で威力を発揮する。

・ 聞き取りにくかった箇所・フレーズ・センテンスを重点的にやることでリスニングの弱点部分が強化される。

・ PART3、PART4の先読みのトレーニングが数多くこなせる。先読みの精度を上げるとともに、先読みのリズムが崩れた場合の対応方法も練習できる。

・ 数多くの模試を解くことで、TOEIC頻出単語を複数回聞くことができ、覚えやすくなる。

リーディング

・ 特にPAR7で試験と同じ分量の英文を読む練習ができる。読解の集中力が鍛えられ息切れしなくなる。普段英文を読む絶対量が不足している方にとって、継続的なトレーニングは効果的。最後のほうの塗り絵(適当にマーク)をなくし、見直し時間が持てるようになる。

・ PART5、PART6、PART7に割り振る時間の感覚が身についてくる。読むペース、解答するペースを体で覚えることができる。

・ 数多くの模試を解くことで、TOEIC頻出単語に何度も出会うことができ、覚えやすくなる。

・ PART7の問題のタイプ・パターンが頭にストックされ、少しばかり未知の単語があっても話の展開がつかみやすくなる。これに関連して問題文を読むスピードが上がる。

・ PART7の解答の理由・根拠を探す読解力がつく。特にPART7で出題者が選択肢に組み込んだトリック・罠に少しずつ慣れるので、ひっかけ問題を落とすことが減る。

・ PART5、PART6で苦手な文法項目や語彙問題がはっきりしてくるので重点的に対応しやすい。

このTOEIC模試を数多く解く勉強法から得られた経験やノウハウに関して、900点を目指す方にも応用できると考え、以下に具体的な勉強法を書いてみます。

TOEIC模試を使った勉強法・トレーニング方法

新規のTOEIC模試を準備する

模試トレーニングでは、できるだけ初めて解く新規の模試をやることをおすすめします。

その理由は、次のようになります。

(1)TOEIC公開試験では、毎回未知の問題が出てくるので同じような環境が望ましい。
(※一部リサイクルされる問題があるので厳密な意味ですべて未知の問題とは限らないですが)

(2)模試の内容・あらすじを大まかにでも覚えていたら、負荷が少なくなり、効果が減る。

何度か解いて内容を鮮明に覚えている模試は除き、過去にやっていても内容を忘れている模試だけを新規の模試としてカウントすべきです。

数多く解くことを前提とするのでコストは気になるところです。コストパフォーマンスを考えれば、1冊あたりの収録問題数の多いものを優先的に検討するのがいいでしょう。解説は詳しくなくてもいいので10回分収録などセット数を多い模試のほうが1回あたりのコストが安くなります。問題の質・難易度をAmazonのレビューであらかじめ調べてから選択することをおすすめします。

※市販の模試には公開試験より難しいものがあります。難易度の高い模試では、誤答数が多くなっても気にする必要はありません。

※あまり難易度の高い模試を選ぶと、正解率ががくんと落ちますし、確認と復習に時間がかかってしまいます。公開試験、TOEIC新公式問題集レベルまたはやや難しいものに限定したほうがいいでしょう。

解説が詳しくなくて大丈夫か?

800点以上の方にとって、リスニングの問題は、一部知らない単語があったとしても音声スクリプトを読めば、正解の理由・根拠を容易に見つけられるはずです。またリーディングに関しても時に難しい問題はありますが、解答のポイント、根拠・理由の箇所が簡潔に説明されていれば、解説が詳しく書かれていない模試でも十分に使いこなせると思われます。

どれくらいの模試を用意したらいいか?

最低20セット分を揃え、異なる模試を連続でやった方がいいでしょう。20セットを終了後、さらに新規の模試だけやりたい場合は、終わった時点で新規のものを追加していくというスタンスで構いません。20セット後であれば、時間間隔もあくので最初に戻って2回目をやるのでもOKです。

ただし、同じ模試を複数回繰り返す場合、注意が必要です。2回目で90問から95問以上の正解なら、3回目以降に突入してもあまり効果が期待できません。この時点で、すでに解ける問題が圧倒的多数になっており、時間をかけて「明らかにできる問題を何度も解くことは効率的ではない」からです。その時間をむしろ新規の模試を解くのに使う方が望ましいでしょう。

※ちなみに、私の場合、最初は学研の本番攻略と完全攻略10回模試(もともとは韓国模試の日本語版)のリスニング・リーディング各2種類を買い、以後は韓国のネットショップから数冊をまとめて模試を購入してやりました。韓国の模試は1冊10セット収録が一般的です。1セット当たりの価格も安いです。1度の注文で数十セット分をまとめて入手したので、同じ模試を2度やることはなく新規模試にだけ取り組んでいました。2012年の秋ごろ、1回の注文が送料込みで6000円~8000円ぐらいだったと記憶しています。現在は当時と比べウォン高円安で3割?以上は高くなっているようですが…

※韓国語は全く読めません。しかし、リスニングはスクリプト、リーディングは正解さえわかれば、その理由を問題文より調べることができたので解説ゼロでも支障はありませんでした。リーディングについて解説が必要な方は国内模試、リスニングはもともとの英文自体が難しくないので韓国模試を使うことを検討していいかもしれません。韓国模試(韓流模試)は、国内では高麗書林(通販あり)、韓国のオンライン書店のYes24(オール韓国語)などで注文・購入することができます。

マークシートを用意する

机に向かって模試を解ける場合は、マークシートをコピーまたはスキャンデータをプリントアウトしてマークを塗りつぶしていくのがいいでしょう。試験本番に近いレーニングをするためです。

私の場合、マークシート用紙には、模試名とテスト番号、日付を記入して問題を解きました。リーディングでは、これに加え、解答に要した時間を書きとめ、時間短縮の参考データにしました。知らなかった単語や表現のメモをマークシート用紙の欄外に記入することもありました。さらに自信のなかった問題、迷った問題は、問題番号のところにチェックをつけ、偶然正解だったとしてもあとから確認できるように工夫しました。

模試には書き込まない

模試の問題には直接書き込みをしないほうがいいでしょう。本番では問題文に下線やメモなどの書き込みができません。公開試験と同じようなやりかたで模試を解く方が効果的です。また、書き込みをすると同じ模試を2回、3回と繰り返す際にヒントになってしまいます。書き込むのであれば解答・解説、またはあらかじめコピーをしておいたものにしたほうがいいでしょう。

日々の模試を解くペースを決める

毎日TOEIC模試1セットを解くのが理想です。しかし、模試を解くだけで試験時間と同じ120分が必要です。この時間に加えて、準備、答え合わせ、間違った箇所のチェック・確認する時間もあります。仮に試験時間と同じチェック・復習時間を取ると倍の240分(4時間)になります。これだけの時間を確保できるのであれば1日1模試を実行するのがいいと思います。

しかし、仕事や学業などの理由で時間がここまで確保できない場合、勉強するパートを分割して1日当たり1時間とか2時間の勉強時間に調整することができます。そのスケジュールの組み方例を2パターンご紹介します。準備・答え合わせ・チェック・確認の時間は解答時間の6割から8割を目安として入れてあります。これが絶対というわけではありませんのでご参考までに。

リーディングは、問題を解く時間を多めに取ってあります。最初のうちは時間をオーバーしても全問に手を付けるほうが文法力、読解力は上がります。時間は模試トレーニングを進める中で縮めていけばいいでしょう。

A.平日120分(2時間)の勉強例 :2日で1模試を解くパターン

(1)
リスニング全パート (45分)
準備・答え合わせ・チェック・確認 (30分)
——————————————————
小計  (75分)

PART5・PART6のみ  (25分)
(※PART5、6は最終的に20分以内を目標。最初は多めに取ってあります。)
準備・答え合わせ・チェック・確認 (20分)
——————————————————
小計 (45分)

合計 【120分】

(2)
PART7のみ  (70分)
(※PART7は最終的に55分以内を目標。最初は多めに取ってあります。)
準備・答え合わせ・チェック・確認 (50分)
——————————————————
合計 【120分】

毎日(1)と(2)を交互にやることによって2日で1模試を解くことができます。PART6に関しては、PART5と内容が重なる部分が多いので時間に制約があるならスキップしてもOKです。

休日は、平日にできなかった模試をやるのに加えて、通しで模試をやることに充てるのがよいでしょう。

B.平日約40分~70分の勉強例 :4日で1模試を解くパターン

(1)
PART1、PART2のみ (約17分)
準備・答え合わせ・チェック・確認 (10分)
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小計 (約27分)

PART5・PART6の半分の26問  (13分)
準備・答え合わせ・チェック・確認 (10分)
——————————————————
小計 (23分)

合計 【約50分】

(2)
PART3、PART4のみ (約29分)
準備・答え合わせ・チェック・確認 (20分)
——————————————————
小計 (約49分)

PART5・PART6の残り26問  (13分)
準備・答え合わせ・チェック・確認 (10分)
——————————————————
小計 (23分)

合計 【約72分】

(3)
PART7シングルパッセージ28問 (40分)
準備・答え合わせ・チェック・確認 (30分)
——————————————————
合計【70分】

(4)
PART7ダブルパッセージ20問 (30分)
準備・答え合わせ・チェック・確認 (20分)
——————————————————
合計【50分】

平日は(1)から(4)を繰り返して一つの模試を終えていくやり方です。休日に時間がとれればリスニング、リーディングともに1模試以上やるのがいいでしょう。

A.Bを組み合わせることも可能です。ポイントは、模試をやる時はPARTごとにある程度まとまった量をこなすということです。1パートを2つに分割するぐらいまでとし、数問レベルまで細かく分けないことです。特にPART7は読む持久力をつけなければなりません。やるときはまとまった数の問題を解くことが重要です。

※日々のスケジューリングとは別の視点で考えてみます。解答時間と同じ120分(目安より多めですがもう少し余裕を持った場合として設定しました)を確認・復習にかけると、1模試あたり4時間(240分)になります。10模試をこなすのに40時間。20模試をこなすのに80時間。仮に1か月に40時間のトレーニングと考えれば、それほど高い目標設定ではないと考えます。休日が月に8回あって、その日のノルマを1模試とすれば、それだけで8回分になります。

※ただし、模試トレーニングは時間という制約の中で進めるので、マイペースで勉強するよりはるかに集中力を要します。

模試の答え合わせ・チェック・確認のポイント

模試トレーニングでは、数をこなすことが大切です。ひとつの模試に対して答え合わせを含め復習時間を取りすぎると肝心の数多くの問題にあたることができなくなります。

問題を解いた後の確認・復習は、深くやればやるだけ時間がかかります。決して復習や見直しを軽視しているわけではありません。ただ、時間を有効に活用するために、「あまり確認・復習に時間をかけないで最小限の時間で相応のリターン・学びを得る」というスタンスで取り組むのがいいかと思います。そのようなわけで当初の目安として解答時間の6割から8割と設定しました。あらかじめ確認・復習時間を決め、その中で優先度の高い項目に集中するのがいいでしょう。

最も優先度の高い項目は、間違えた問題、正解であっても自信のない問題を重点的に見直すことです。まず答え合わせをすること。そして間違えた問題、正解であっても自信のない問題についてその理由を確認することです。

模試トレーニングは続けているうちに、間違える問題も少なくなり、確認のポイントがつかめてきます。当初ほど時間がかからなくなります。最初は大変かもしれませんが慣れれば確認・復習時間を短くすることができます。短縮した時間を新しい模試に取り組むようにすれば、一層効率的なトレーニングができます。

確認・復習のポイント

【リスニングの検証項目】

  •  単語を知らなかったのか?
  •  知っていても音声として単語を認識できなかったのか?
  •  フレーズやセンテンス自体聞き取れなかったのか?
  •  選択肢を単に読み違えていたのか?
  •  問題文全体の状況がつかめなかったのか?
  •  集中力を切らして聞き逃したのか?

【リスニングでやるべきこと】

  •  解答するのに必要な単語で知らなかったものをその場で覚え、マークシートの欄外などにメモをする。重要単語は模試を多く解くと再び出会う可能性が高く、忘れてもまた同じように抜き出してメモをする。
  •  知っていても音声とリンクしていない単語は、WEBのオンライン辞書などで音声を聞きながら発音する。
  •  聞き取れなかった音声、聞き取りにくかった音声は何度か聞いて英語の音声とフレーズ、センテンスを一致させる。必要であれば該当箇所のセンテンス、フレーズのみ数回、音読、リピーティング、シャドーイングする。

問題文全体を音読・シャドーイングすることは時間をかければ効果的でしょう。しかし、限られた時間の中では必須事項ではないと考えます。模試トレーニングでは全文の音読やシャドーイングより、「なぜ間違えたか」を検証する方がはるかに大切です。解答時間の2倍、3倍以上をかけてひとつの模試の確認・復習をしていては、本来の目的である数をこなすことができなります。

【リーディングの検証項目】

  • PART5 、6の語彙問題で単に単語を知らなかったのか?
  • PART5 、6で、文の構造が理解できなかったのか?
  • PART5 、6で、よく理解していない文法項目だったのか?
  • PART7で、解答の理由・根拠となるセンテンス、フレーズを見落としていたのか?
  • PART7で、キーとなる単語がわからなかったため答えられなかったのか?
  • PART7で、語彙力不足で言い換え表現が理解できなかったのか?

【リーディングでやるべきこと】

  • リスニング同様、解答するのに必要な単語で知らなかったものをその場で覚え、マークシートの欄外などにメモをする。
  • 文の構造を理解する。
  • 理解が不十分な文法項目は文法書やネット上で調べて確認する。
  • PART7の解答の理由・根拠となるセンテンスを確認する。
  • 言い換え表現でつまずいていたら、それを理解し覚える。

【TOEIC800点台から900点を目指す!TOEIC模試トレーニングによる勉強法】
第1回 スコアメイク戦略と模試トレーニングの概要
第2回 TOEICリスニング対策
第3回 TOEICリーディングPART5,PART6対策
第4回 TOEICリーディング PART7対策
第5回 TOEIC単語・語彙の傾向と対策およびまとめ

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