文法問題集レビュー「新TOEIC TEST 文法特急(朝日新聞出版)」
新TOEIC(R) TEST 文法特急(朝日新聞出版)
花田先生の解法ノウハウが詰め込まれたTOEIC文法問題集です。TOEIC受験者の間で、最も人気のある問題集のひとつでしょう。良心的な価格、コンパクトなサイズで持ち運びも便利、問題1問に対して次の裏ページ全面で詳しい解説があり、論理的でわかりやすいのが特徴です。解説を読むことで、「なぜその答えになるのか」を理解することができます。さらにどのようにして解答時間を短縮するかについても学ぶことができます。
文脈先行型(精読)アプローチと構文先行型(速読)アプローチ
一番気に入っているのが、問題ごとに2つのアプローチの中から選択して解いていく手法です。ひとつは、文脈先行型(精読)アプローチで、文の中身を理解しながら選択肢を選ぶ方法です。
もうひとつが構文先行型(速読)アプローチです。これは、「構文的に正しいか?」、あるいは「文法・語法的に正しいか?」という視点でアプローチしていく方法で、英文の意味を考えるのではなく、英文の形から判断していきます。
なぜ、構文先行型(速読)アプローチが使える問題では、そのように解くのがいいかといいますと、時間を大幅に短縮できるからです。
多くのTOEIC受験者は、英文を見ると、頭から日本語に訳していく傾向があります。TOEICのPART5・PART6の問題でも同じように、日本語に直して理解しながら選択肢を選ぼうとします。しかし、この解き方だと、時間がかかりすぎるという欠点があります。
この欠点を解決するひとつの方法が、構文先行型(速読)アプローチです。本書では、その構文先行型(速読)アプローチをさまざまなタイプの問題で練習することができ、時間をかけなくても解ける問題はすばやく解いていくコツがつかめるようになります。
問題の構成
TOEIC PART5・6の問題をタイプごとに分類(品詞、語法、態、時制、格など)してあります。問題の比率も、たとえばとくによく出題される品詞問題が多く含まれていて、バランスのいい構成になっていると思います。
本書の最後に「問題カテゴリーIndex」がついているので、苦手な文法項目を集中的にやることもできます。