TOEIC700点は転職でどのくらい評価される?狙える仕事と企業の目安

TOEICで700点を取得すると、転職ではどのくらい評価されるのでしょうか。

600点台から700点台に上がると、履歴書や職務経歴書で英語力をより積極的にアピールしやすくなります。

IIBCが公表している調査でも、企業が中途社員に期待するTOEIC L&Rスコアの範囲は480〜685点とされており、700点はその上限をやや上回る水準です。

一方で、TOEIC700点を取れば、英語を使う仕事ならどこでも転職できるわけではありません。

企業や職種によって求められる英語力は異なり、海外営業や外資系企業などでは、700点よりさらに高いスコアや実際の英語コミュニケーション力が求められることもあります。

この記事では、TOEIC700点が転職市場でどの程度評価されるのか、600点台との違い、狙いやすくなる仕事、700点では不足しやすい仕事、そして700点取得後に730点・800点を目指す意味まで解説します。

TOEIC700点は転職で評価されるスコア

結論からいうと、TOEIC700点は転職で十分に評価材料になり得るスコアです。

特に、英語を必須としない一般企業への転職では、「一定の英語力があることを客観的な数字で示せる」という意味があります。

IIBCが公開している「英語活用実態調査2022」では、企業が期待するTOEIC L&Rスコアの範囲として、次の数字が示されています。

対象・部門企業が期待するTOEIC L&Rスコア
新入社員460〜640点
中途社員480〜685点
技術部門470〜650点
営業部門475〜680点
海外部門605〜805点

700点は、中途社員や営業部門について示された期待スコアの上限をやや上回っています。そのため、「英語がまったく苦手ではなく、一定の基礎力を持っている」ことを採用担当者に示しやすい水準と考えられます。

さらに、海外部門の期待スコアは605〜805点とされているため、700点になると、国内業務だけでなく海外と関係する部署も少しずつ視野に入ってきます。

600点と700点では転職での評価がどう変わる?


600点と700点の間には100点しかありませんが、転職での見え方には一定の違いがあります。大まかに整理すると、次のように考えると分かりやすいでしょう。

スコア転職での位置づけの目安
600点前後履歴書で英語力を示し始めやすい
700点前後英語力をより積極的にアピールしやすい
730〜750点前後英語を使う仕事も視野に入れやすい
800点以上英語力そのものを強みにしやすい

IIBCの調査では、人事担当者が評価するTOEIC L&Rスコアの中央値は600点以上とされています。

その一方で、受験者自身が「履歴書・職務経歴書などに記載してよい」と考えるスコアでは700点以上が最も多く選ばれています。

つまり、600点でも転職で評価される可能性はありますが、700点になると本人としても英語力をより積極的にアピールしやすくなると考えられます。


600点について詳しく知りたい方は、「TOEIC600点は就職・転職で有利?評価される企業・職種を解説」も参考にしてください。

TOEIC700点で狙いやすくなる仕事


TOEIC700点があるからといって応募できる職種が明確に決まるわけではありません。それでも、600点台に比べると英語力を評価材料として使える求人の幅は広がりやすくなります。

メーカー

メーカーは、TOEIC700点を活かしやすい業界の一つです。国内企業でも、海外工場、海外子会社、海外の取引先、海外からの部品調達、輸出入などに関わる機会があります。

たとえば現在の仕事では英語をほとんど使用しなくても、将来的な海外部門への異動や海外取引先への対応を想定して、英語力のある人材が評価される可能性があります。

特に、「専門知識・実務経験+TOEIC700点」という組み合わせは、転職では使いやすいでしょう。

・営業経験

・技術職としての経験

・製造業の知識

・品質管理

・調達

・生産管理

TOEICだけで勝負するのではなく、こうした経験に英語力を加えるイメージです。

営業職

営業職でもTOEIC700点は評価材料になります。国内営業が中心の求人であれば英語が必須ではない場合も多いですが、海外企業とのメール対応や海外拠点との連絡が発生する会社では、TOEICスコアがプラス材料になる可能性があります。

IIBCの調査では、企業が営業部門に期待するTOEIC L&Rスコアとして475〜680点が示されており、700点はこの範囲をやや上回ります。

もっとも、本格的な海外営業になると事情は変わります。会議、商談、電話、プレゼンテーションなどを英語で行うのであれば、TOEIC L&R700点だけで十分とは限りません。

貿易事務・海外部門の事務

貿易事務や海外部門の事務職でも、700点はアピールしやすいスコアです。こうした仕事では、英文メール、書類の確認、海外取引先との連絡、輸出入関連の書類、社内の海外部門とのやり取りなどで英語を使うことがあります。

実際の採用では、TOEICだけでなく、事務経験、貿易実務の知識、ExcelなどのPCスキル、英文メールへの対応力なども評価されます。

そのため未経験者の場合は、「TOEIC700点+事務スキル」のように、別のスキルと組み合わせることが重要です。

ホテル・観光業界

外国人旅行者への対応があるホテルや観光関連企業でも、700点は英語力を示す材料になります。

特に、フロント、予約受付、インバウンド対応、海外旅行会社との連絡など、英語を使う可能性がある業務では有利に働くことがあります。

一方で、ホテルや観光業では実際に英語を話す機会も多いため、TOEIC L&Rの点数だけでは判断されないケースもあります。接客で必要なのは、相手の英語を聞き取り、その場で英語で返答する力だからです。

客室乗務員(CA)・航空業界

航空業界でもTOEICは英語力の目安として活用されてきました。日系大手航空会社では、過去の客室乗務員採用でTOEIC600点程度以上を目安とした例があります。

700点であれば、その水準は上回ります。一方で、航空会社の採用基準は年度や職種によって変わるため、応募するときは必ず最新の募集要項を確認する必要があります。

また、CAは実際に乗客と英語でコミュニケーションする仕事です。TOEIC L&R700点を持っているからといって、英語面接や実際の接客英語にそのまま対応できるとは限りません。

TOEIC700点では不足しやすい仕事もある

700点は転職で評価されやすいスコアですが、英語を本格的に使用する職種では十分とはいえない場合があります。

海外営業

海外営業では、英語での商談、オンライン会議、電話、プレゼンテーション、交渉、英文メールなどが日常的に発生する可能性があります。

そのため、TOEIC L&R700点を取得していても、実際に話す・書く力が不足していると仕事で苦労することがあります。

英語を使う職種を本格的に狙うのであれば、700点をゴールにせず、730〜750点以上を次の目標にしながら、Speaking・Writingも並行して伸ばしていくとよいでしょう。

外資系企業

「外資系企業ならTOEIC700点あれば十分」と考えるのも注意が必要です。外資系といっても、会社や職種によって英語の使用頻度は大きく異なります。

国内顧客を担当する職種では英語をほとんど使わない場合もありますが、海外本社との会議やレポート作成が多いポジションでは、高い英語力が必要になります。

したがって、「TOEIC700点=外資系企業で問題なく働ける英語力」とは考えないほうがよいでしょう。

英語を毎日使うグローバル職

英語を毎日のように使用する仕事では、700点はスタート地点になる場合があります。

重要なのはスコアだけではなく、英語で会議に参加できるか、英語でメールを書けるか、英語で説明や質問ができるか、相手の発言をその場で理解できるかという実務能力です。

TOEIC L&RはListeningとReadingを測定するテストです。そのため、700点を取得していても、SpeakingとWritingについては別に練習する必要があります。

700点取得後に730点を目指す意味


700点を取った後、「転職目的なら700点で止めてもよいのか」と迷う方もいるでしょう。転職活動を急いでいるのであれば、700点の時点で応募を始めて問題ありません。

一方で、学習を続けられるのであれば、次は730〜750点前後を目指す価値があります。企業によっては、社員や管理職候補に730点前後のスコアを目安として設定している例もあります。

そのため、「700点 → 730点 → 750点」という伸ばし方は、単に数字を上げるだけではなく、英語を条件とする求人へ応募する際の選択肢を広げる意味があります。

TOEIC700点と800点では転職で何が違う?

700点でも転職では十分なアピール材料になります。一方、800点になると、単に「一定の英語力がある」だけでなく、英語力そのものを強みとして示しやすくなるのが大きな違いです。

比較項目TOEIC700点TOEIC800点
履歴書での印象一定の英語力を積極的に示しやすい英語力を強みとして示しやすい
狙いやすい求人英語を一部使用する一般企業・メーカー・事務など英語をより積極的に使う求人も視野に入りやすい
海外関連業務部署や業務内容によっては対象になる選択肢がさらに広がりやすい
注意点実際の会話力・Writing力とは別高得点でも実務英語力は別途必要

もっとも、800点を取得すれば自動的に転職で有利になるわけではありません。採用では、TOEICスコアに加えて実務経験や専門性も評価されます。

そのため、すでに700点を取得している方は、希望する求人が700点で十分なら転職活動を始め、英語をより積極的に使う仕事を目指す場合は800点を次の目標にする、という考え方が現実的です。

転職ではTOEIC700点だけでなく実務経験も重要

TOEIC700点は転職でプラス材料になります。しかし、採用ではTOEICだけが評価されるわけではありません。

たとえばメーカーの海外部門であれば「製造業での実務経験+TOEIC700点」、貿易事務であれば「事務経験+貿易知識+TOEIC700点」、IT企業であれば「エンジニアとしての技術力+TOEIC700点」という組み合わせのほうが、TOEIC単独よりも強いアピールになります。

転職では、「TOEIC700点を持っています」だけで終わらせず、その英語力を応募先の仕事でどのように活かせるのかまで説明できるようにしておきましょう。

履歴書には700点を積極的に書いてよい

TOEIC700点を取得しているのであれば、基本的には履歴書に記載してよいでしょう。

記載例:20XX年○月 TOEIC Listening & Reading Test 705点

履歴書に書けるTOEICスコアに公式な最低点はありません。IIBCの調査でも、履歴書などに記載してよいと受験者が考えるスコアとして700点以上が最も多く選ばれています。

履歴書への詳しい書き方については、「TOEICは履歴書に何点から書ける?600点・700点・800点の評価目安と正しい書き方」で詳しく解説しています。

TOEIC700点から転職を有利にするためにやるべきこと

700点を取った後は、単に800点、900点とスコアを上げ続ければよいとは限りません。転職したい仕事によって次の行動を変えましょう。

英語をあまり使わない仕事なら転職活動を始める

応募先がTOEIC600点程度を評価する企業であれば、700点を持っている時点でスコア面では一定のアピールができます。転職を先延ばしにして800点を待つ必要はないでしょう。

英語を使う仕事なら730〜750点を目指す

海外部門、海外営業、貿易関係などを希望する場合は、700点を取得した後も学習を続ける価値があります。まず730点、その後750点程度を目標にするとよいでしょう。

外資系・グローバル職なら800点以上と実務英語を意識する

英語で会議や交渉を行う仕事を希望するなら、TOEIC L&RだけでなくSpeakingやWritingも練習する必要があります。

・オンライン英会話

・英文メール

・英語での自己紹介

・面接練習

・プレゼンテーション

800点以上を目指しながら、こうした実務に近い練習も並行して進めると、転職後の仕事にもつながります。

まとめ|TOEIC700点は転職で十分アピールできる

TOEIC700点は、転職で十分に評価材料になり得るスコアです。特に600点台と比べると、履歴書や職務経歴書で英語力を積極的にアピールしやすくなります。

・700点は一般的な中途社員への期待スコアをやや上回る水準

・メーカー、営業、貿易事務、ホテル・観光などで評価材料になりやすい

・海外部門も少しずつ視野に入る

・海外営業や外資系では700点だけでは十分とは限らない

・英語を使う仕事なら730〜750点前後を次の目標にする価値がある

・外資系やグローバル職では800点以上に加え、Speaking・Writingも重要

・転職では「実務経験+TOEIC700点」という組み合わせが強い

TOEIC700点を取得しているのであれば、「まだ800点ではないから」と転職活動を先延ばしにする必要はありません。

応募したい求人の英語要件を確認し、700点で条件を満たしているのであれば、転職活動を進めながら次のスコアを目指す方法もあります。

一方、英語を日常的に使用する仕事を希望する場合は、700点をゴールとせず、730点、750点、800点と段階的に伸ばしていくとよいでしょう。

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参考にした主な公式情報

・IIBC「英語活用実態調査2022」

・IIBC TOEIC Programのキャリア・企業活用事例

・航空会社の客室乗務員採用情報(募集年度により条件は異なるため、応募時は最新情報を確認)

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