TOEIC対策で音読は絶対やらないとダメ!?音読でTOEICスコアが伸び悩んでいる場合は?
音読は英語上達の練習方法として、多くの方がその効果を指摘しています。TOEICの勉強で音読トレーニングを取り入れている方も多いでしょう。
しかし、一方で音読練習してもTOEICのスコアアップに結びつかない方がいます。音読は、ある手順に従って、しかるべき時間をかけて繰り返し練習しないと効果がでないからでしょう。
TOEIC対策で音読練習を取り入れた場合のデメリット
- 周りの状況に左右される。例えば移動中の電車の中、カフェなどで声を出して練習するのは現実的でない。練習場所が限定されるので、それに伴い練習時間が減りがち。
- 声を出して読むのは疲れやすく、途中で挫折しやすい。
- 音を意識しすぎて、英文の中身の意味を捉えるのがおろそかになりがちになる。
- リーディング素材などの書き言葉はもともと読むための文構造になっているので、音読で声を出して読むと負荷がかかりやすい。この負荷に耐えて継続すれば実力もついてくるでしょうが、英語力を身につける前にあきらめてしまうことがある。
音読はTOEICを含めて英語力を上げる有効な手段であることに疑いはありませんが、「音読」だけがその手段ではないと自らの経験を含めて考えています。
黙読のススメ
ここ最近、音読学習で悩んでいる方に対して、黙読中心の練習を薦めたところ、予想以上の効果が出ていることに気づきました。やや大げさですが「壁をぶち破った」感があります。実践していただいた方の数は多くはありませんが、リスニングのテキストであっても、黙読で読むスピードが上がってくると、リスニングの聞き取りにプラスの影響が出ていることがわかりました。
※私自身の英語学習において音読練習したことはほとんどありません。高校入学以降の英語の勉強ではほぼゼロといっても過言ではないです。振り返ってみると、ある時期に黙読で英文の読解量を増やしたことが英語力の基礎になっていると思っております。話す力を伸ばすのには、TOEICの勉強とは別に瞬間英作文系のトレーニングなどをすれば特に音読練習しなくてもいけます。
時間を測って読む練習を繰り返す
黙読練習では、スピードを意識する必要があります。常にマイペースで読んでいては、処理スピードが改善されません。最初は理解できる速さでかまいませんが、意識的にスピードを上げることを目指して練習していけばいいでしょう。
黙読練習として使うテキストはこれまでにやり終えたTOEICのリスニング・リーディング教材の中から選べばいいでしょう。Part2やPart5の文章でなく、まとまった分量のある、Part3、Part4、Part6、Part7がお薦めです。現段階のレベルによりますが、最初は易しめのPart3、4あたりから手を付けるといいかもしれません。
黙読練習の手順
1回目は英文の構造や語彙を確認しながら丁寧に読む。(精読)
- 主語が何で、動詞が何か?特に動詞を見つけることが大切です。動詞がわかれば主語が見えてきます。
- 動詞の目的語があれば何か?
- 句、節があれば、そのまとまった単位はどこまでか?
- 関係代名詞があれば先行詞は何か?目的格の関係代名詞は通常省略されますので注意が必要です。
2回目は理解できる範囲でスピードを上げて最初の黙読時間を秒単位で計る。
アプリのストップウォッチやダイソー、セリア、キャンドゥなどの100円ショップでストップウォッチが売っていますので購入してもいいでしょう。
3回目以降は同じ英文を繰り返し読む。
回数は好みですが、1回目含めてトータル5回以上は読んだ方がいいでしょう。
最後に読むときに、時間を計測して最初と比較する。
スピードを意識しながら読みこなしていけば2回目に読んだ時より速く読めるようになっているはずです。
まとめ
TOEICの勉強や英語学習にはいろいろな方法があります。書籍やインターネット上に勉強法・学習法があふれています。よほど変な手法でない限り、それぞれにメリットがあるのは確かだと思います。
しかし、誤解を恐れずに言えば、ある方法(例えば音読とかシャドーイング)をやらないとTOEICのスコアを含め英語力が上達しないと思い込むのは間違っていると思います。
人それぞれ、合う学習法、合わない学習法があり、また英語力のレベルと目的によって効果の出る方法は異なってくるはずです。それなりの時間をかけて成果が出ないなら他の方法に切り替えるという方針でいいんじゃないでしょうか。あまり短期間で変えると効果の検証ができないので、数ヶ月ぐらいはやり続けたほうがいいでしょうが。
今回は「黙読練習」を取り上げましたが、この方法が万人向けだとは考えていません。ただ、合う方がきっといると思いご紹介させていただきました。