TOEICパート5 動詞問題　能動態と受動態に関する問題の解き方

TOEIC公開試験のパート5の動詞問題で、能動態または受動態が適切かを判断する問題が出題されます。能動態・受動態に関する動詞問題は、時制と絡んで出題されることが多く、毎回１，２題あります。例えば次のような問題です。

問題

The welcome party for Ms. Costa ——– next Friday after work in the conference room on the second floor.

(A) was held
(B) holds
(C) will hold
(D) will be held

※問題の解答は終わりにあります。

この問題の選択肢を見ると、(A)【過去時制】と(D)【未来時制】が受動態、(B)【三人称単数現在時制】と(C)【未来時制】が能動態になります。

今回は、「能動態にすべきか？」それとも「受動態にすべきか？」を見分ける方法について具体例を挙げながら説明したいと思います、

能動態と受動態の考え方

主語と動詞、そして目的語があれば、「主語」が「目的語」に対して「する」のか、「主語」が「される」のか、単純化して2パターンを考えます。

パターン１　【主語】+【動詞の能動態】+【目的語】

パターン２　【主語】+【動詞の受動態】

事例集

事例１

The event will ——– tomorrow. で能動態のholdと受動態のbe heldで適切なのはどちらでしょうか？

主語は「イベント」で「イベント」は「開催される」という受動態の関係なのでbe heldが適切です。

-＞　The event will be held tomorrow.

短い英文は比較的わかりやすいですが、TOEICの問題では主語が長くなって主語と動詞が離れることがよくあります。このような場合は主語の中のキーワードを取り出して考えるとわかりやすいです。

【上の例文がもっと長くなったケース】

The promotional event for a new model developed by Lederer Systems will ——– in Oakland City convention center tomorrow.

（Lederer Systemsによって開発された新しいモデルの販促イベントはオークランドシティコンベンションセンターで明日開催されます。）

event以下に修飾語がついて長くなっていますが、主語のキーワードは、上の英文と同様にevent（イベント）です。

「イベント」は「開催される」から同じようにhold でなく受動態のbe heldが適切です。

事例２ The company will ——– an event.

能動態のholdと受動態のbe heldで適切なのはどちらでしょうか？

主語は「会社」で「イベント」を「開催する」という能動態の関係なのでholdが適切です。事例1とは異なり、事例2では主語との関係は能動態になります。

-＞　 The company will hold an event.

事例３ The meeting ——–.

能動態のpostponedと受動態の was postponedで適切なのはどちらでしょうか？

主語の「ミーティング」は「延期された」という受動態の関係なので　受動態のwas postponed が適切です。

-＞　The meeting was postponed.

事例４ Our assistant will ——– the document.

能動態（進行形）のbe sendingと受動態のbe sentで適切なのはどちらでしょうか？

主語の「私たちのアシスタント」は「書類」を「送る」という能動態の関係なので能動態のbe sendingが適切です。

-＞　Our assistant will be sending the document.

事例５ The proposal ——– by the board.　

能動態のapprovedと受動態の was approvedで適切なのはどちらでしょうか？

主語の「その提案」は取締役会によって「承認された」という受動態の関係なので　受動態のwas approvedが適切です。

-＞　The proposal was approved by the board.

• ワンポイントアドバイス

受動態や過去分詞修飾（-ed形で前の名詞を後ろから修飾）の場合、byが後ろにくることが多い。後ろにbyがあれば、その前は受動態や-ed形の可能性が高い。

受動態、-ed形　+　by →　byは受け身のサイン

事例６　We may ——– the plan.

能動態のchangeと受動態のbe changedで適切なのはどちらでしょうか？

主語の「私たち」が「その計画」を「変更する」という能動態の関係なので、能動態のchangeが適切です。

-＞　We may change the plan.

事例７　The plan may ——– by us.

能動態のchangeと受動態のbe changedで適切なのはどちらでしょうか？

主語の「その計画」は「私たち」によって「変更される」という受動態の関係なので、受動態のbe changedが適切です。

-＞　The plan may be changed by us.

事例８　This price ——- service charges.

能動態のincludesと受動態のis includedで適切なのはどちらでしょうか？

主語の「この価格」は「サービス料」を「含む」という能動態の関係なので、能動態のincludesが適切です。

-＞　This price includes service charges.

事例９　Service charges ——– in this price.

能動態のincludeと受動態のare includedで適切なのはどちらでしょうか？

主語の「サービス料」は「この価格」に「含まれる」という受動態の関係なので、受動態のare includedが適切です。

-＞　Service charges are included in this price.

問題の解答

この問題はパート5練習問題の259番です。時制、能動態・受動態の関係を考えながら解いていきます。

１．選択肢を確認して問題のタイプを見分ける。

選択肢を見ると、さまざまな時制で能動態、受動態の動詞があるので「能動態・受動態・時制に関する動詞問題」と考えられます。時制と決める語句と主語と動詞の関係（能動態と受動態）を確認しましょう。

２．解答のポイントを絞り込んで正解を選ぶ。

【注目すべき語句】

The welcome party for Ms. Costa ——– next Friday after work in the conference room on the second floor.

空所の後にnext Friday（来週の金曜日）があるので未来形だとわかります。未来形は能動態の(C) will holdと受動態の(D) will be heldの２つです。

主語はThe welcome party（歓迎パーティー）で、「歓迎パーティー」は「開催される」という受動態の関係になるので、受動態の(D) will be heldが適切です。

時制・動詞問題を解くとき、

・時制を決める語句はないか？（今回はnext Friday）

・主語と動詞の関係は、能動態か？受動態か？

などをチェックしていきましょう。

【問題文意味】

Costaさんの歓迎会は、来週の金曜日の終業後、2階の会議室で開催されます。

【単語等】

・conference room（会議室）