TOEIC単語帳は何周すべき?覚えられない人向けの効果的な復習方法
TOEICの単語帳を使っていると、「何周すれば覚えられる?」「2周したのにまだ忘れる」「同じページを何度も見ているのに身につかない」と感じることがあります。
結論からいうと、TOEIC単語帳は「3周すれば終わり」のように回数だけで考えるより、覚えていない単語が減るまで繰り返すことが重要です。
1度、2度覚えたつもりでも、時間がたつと忘れることは珍しくありません。単語学習は、忘れることを前提に何度も思い出す作業だと考えた方が続けやすくなります。
また、単語帳はTOEIC語彙のベースを作るのに非常に役立ちますが、単語帳だけですべてを完成させる必要はありません。公式問題集などを解く中で、単語帳で覚えた語に再び出会うことで、意味や使われ方が定着しやすくなります。
この記事では、単語帳を何周すべきか、1周目から完璧に覚える必要があるのか、1週間に何語覚えるか、忘れた単語をどう復習するか、おすすめのTOEIC単語帳まで解説します。
TOEIC単語帳は何周すべき?
単語帳に必要な周回数は、人によって異なります。すでに知っている単語の数、現在のTOEICスコア、使う教材、1回の学習方法によって、必要な回数は変わるからです。
そのため、「3周で十分」「5周すれば完成」と一律に決める必要はありません。
基準にしたいのは、何周したかではなく、英単語を見たときに意味がすぐに出てくるかどうかです。
1〜2周で覚えられない単語が多くても問題ありません。忘れた単語を何度も確認し、少しずつ「分からない単語」を減らしていきます。
1周目から完璧を目指さない
単語帳がなかなか進まない人に多いのが、1周目からすべての単語を完璧に覚えようとすることです。
例えば50語の中に覚えられない単語が10語あると、その10語を全部覚えるまで次の50語へ進めない人がいます。
しかし、単語帳は何度も繰り返すことが前提です。最初から100%を目指すと、同じ範囲に時間を使いすぎて単語帳全体に触れるまでに時間がかかります。
おすすめは、次のような進め方です。
・1周目:知っている単語と知らない単語を確認する
・2周目:分からなかった単語を重点的に覚える
・3周目以降:まだ覚えていない単語を繰り返す
完璧になっていなくても、一度先へ進みましょう。後から戻って復習する前提にすると、単語帳を最後まで進めやすくなります。

なぜ単語は繰り返さないと覚えられないのか
一度覚えた単語でも、しばらく使わなければ忘れることがあります。これは単語学習では自然なことです。
「昨日覚えたのに忘れた」と落ち込む必要はありません。大切なのは、忘れた単語をもう一度思い出すことです。
単語学習は、
・覚える
・忘れる
・もう一度思い出す
・しばらくして再び確認する
という流れを何度も繰り返すことで、少しずつ定着していきます。
「忘れた=最初からやり直し」ではなく、「忘れた単語が復習対象になった」と考える方が効率的です。
単語帳は1日に何語・1週間に何語覚える?
覚える単語数も、一律に決める必要はありません。無理なく継続できる量を基準にします。
私の受講生には、基本的に1週間に50語を覚えてもらっています。学習時間に余裕がある方や、すでに知っている単語が多い方は、1週間100語を目安にしています。毎日同じ数を覚える必要はなく、1週間単位で進めれば問題ありません。
| ペース | 1日の目安 | 1週間の目安 |
| 無理なく継続 | 7〜10語程度 | 50語 |
| 少し速め | 14〜15語程度 | 100語 |
ここで注意したいのは、毎日新しい単語だけを増やさないことです。新しく覚える単語と、前日に学習した単語の復習を組み合わせます。
50語を1週間で完璧にすることが目的ではありません。翌週以降も繰り返し確認し、徐々に定着させていきます。
単語帳だけではTOEICの語彙対策は十分ではない
TOEIC単語帳は、頻出語彙を効率よくまとめて覚えるために非常に役立ちます。短期間で語彙の土台を作るには、単語帳を使う方法が効率的です。
一方、単語帳だけを覚えて終わりにするのはおすすめしません。
例えば単語帳で available の意味を覚えた後、公式問題集のPart 5やPart 7でavailableが使われている英文を見ると、「単語帳で覚えた単語だ」と気づきます。
この再会によって、単語の意味だけでなく、どのような文脈で使われるか、どの語と一緒に使われやすいかも学べます。
理想的なのは、単語帳 → 公式問題集 → 単語帳という循環です。

単語力が不足するとTOEICスコアが伸びにくい
TOEICでスコアを伸ばすためには、文法や問題の解き方だけでなく語彙力も必要です。
特に問題なのは、解答の根拠になる箇所に知らない単語があるケースです。
本文全体に知らない単語が少しあっても、問題を解けることはあります。しかし、設問や選択肢、本文の根拠部分に未知語があると、正解を選ぶのが難しくなります。
Part 7では、知らない単語が多いほど読むスピードも落ちます。つまり語彙力不足は、正答率だけでなく時間不足にもつながります。
単語力が一定の水準まで上がらないと、問題演習を続けてもスコアが伸び悩むことがあります。
TOEIC単語帳を効率よく復習する方法
まずまとめてテストする
単語帳を眺めるだけではなく、英単語を見て意味を答えるテストを行います。
例えば今週の50語を、次の3段階に分けます。
・○:すぐに意味が出る
・△:少し考えれば分かる
・×:分からない
復習では、○の単語に時間をかけすぎず、△と×を重点的に確認します。
翌日もう一度確認する
その日に覚えた単語は、翌日もう一度テストします。
昨日は覚えていたのに、翌日には意味が出てこない単語もあります。その単語をもう一度覚え直します。
数日後・1週間後にも戻る
翌日に覚えていても、それだけで長期間定着したとは限りません。
例えば「当日 → 翌日 → 数日後 → 1週間後」のように間隔を空けながら確認します。
厳密にこの日程に固定する必要はありません。大切なのは、一度覚えて終わりにせず、時間を空けて何度も思い出すことです。

スキマ時間を単語学習に使う
単語学習は、まとまった時間を確保できない日でも進めやすいのがメリットです。
・電車やバスでの移動時間
・待ち時間
・昼休み
・家事の合間
・寝る前の短い時間
など、5〜10分程度のスキマ時間でも復習できます。
例えば、まとまった学習時間は公式問題集やPart 7の演習に使い、移動時間は単語帳に使うという分け方も効果的です。
寝る前に単語を覚えると記憶に残りやすい?
睡眠が、新しく学習した単語を含む記憶の定着に役立つことを示す研究があります。
成人の新しい単語学習を対象にした25研究の系統的レビュー・メタ分析では、学習後に睡眠を取った場合、起きたまま過ごした場合と比べて、新しい単語の学習・定着に有利な結果が示されました。
そのため、就寝前にその日覚えた単語を短時間復習し、その後しっかり睡眠を取る方法は試す価値があります。
一方で、「寝る直前に覚えれば必ず最も効率がよい」という意味ではありません。睡眠時間を削って単語学習を続けることはおすすめしません。
寝る前の10分程度を復習時間として利用し、十分な睡眠を取るという使い方が現実的です。
TOEICのおすすめ単語帳
TOEIC向けの単語帳は数多くあります。重要なのは、「どれが絶対に一番か」ではなく、自分のレベルや学習方法に合い、繰り返し使える1冊を選ぶことです。
ここでは代表的な教材を紹介します。
基礎単語に自信がないなら「銀のフレーズ」
『TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ』は、基礎固めをしたい人向けの定番単語帳です。朝日新聞出版は「最短ルートで600点」を掲げ、最重要単語1000語を収録しています。
TOEIC600点を目指していて、基礎的な単語に自信がない場合には選びやすい教材です。
定番なら「金のフレーズ」
『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ 増補改訂版』は、TOEIC受験者に広く使われている定番教材です。2026年1月に増補改訂版が発売され、全単語・フレーズの無料音声とスマートフォンアプリにも対応しています。
基礎語彙がある程度身についていて、600点台からさらに上を目指したい人の候補になります。
新しい定番候補「極1000」
『TOEIC L&R テスト でる英単語 極1000』は2025年7月発売の単語帳で、KADOKAWAは「はじめての受験から800点台まで目指せる」と案内しています。
基礎単語、頻出単語、重要単語、発展単語と段階的に構成されており、1000語を1冊で学べます。
公式教材を使いたいなら「公式TOEIC Listening & Reading 英単語」
IIBCからは、2026年1月に『公式TOEIC Listening & Reading 英単語』が発売されています。
公式が過去のテストから厳選した1,800語を収録し、実際のテストに出た例文で学べるのが特徴です。見出し語・語義・例文の音声にも対応しています。
公式教材を中心に学習したい人には有力な選択肢です。
アプリも使いたいなら「キクタンTOEIC L&Rテスト 1000」
『キクタンTOEIC L&Rテスト 1000』は2026年3月発売で、最新傾向から厳選した1008語を収録しています。
書籍と学習アプリboocoが連動しており、4択クイズやディクテーション、苦手単語の復習に加え、4カ国の発音を聞き分ける学習にも対応しています。語彙だけでなくリスニングも意識して学びたい人や、スマートフォンで復習したい人に向いています。
| 単語帳 | 向いている人 | 特徴 |
| 銀のフレーズ | 基礎語彙に不安・600点を目指す | 重要1000語を中心に基礎固め |
| 金のフレーズ | 定番教材で学びたい | 頻出語をフレーズで学べる |
| 極1000 | 初受験〜800点台 | 基礎から発展まで段階的 |
| 公式TOEIC英単語 | 公式教材を重視 | 過去のテストから厳選した1,800語 |
| キクタン1000 | アプリも活用したい | 書籍+音声+クイズで復習 |
単語帳を何冊も買う必要はない
単語がなかなか覚えられないと、「この単語帳が自分に合っていないのでは」と考えて、次々に新しい教材を買いたくなることがあります。
しかし、有名なTOEIC単語帳では重要語彙が重なる部分も多くあります。まずは自分に合った1冊を選び、何度も繰り返すことを優先しましょう。
その1冊をある程度仕上げた後で、必要に応じて次のレベルの単語帳へ進めば十分です。
こんな単語学習は避けたい
・1周目で100%覚えようとして先へ進まない
・新しい単語ばかり増やして復習しない
・単語帳を何冊も同時に進める
・覚えたつもりでテストをしない
・単語帳だけでTOEIC対策を終わらせる
特に注意したいのが、完璧を目指しすぎて前へ進めなくなることです。
単語学習では、「一度で完全に覚える」より「何度も出会って少しずつ定着させる」という考え方の方が続きます。
まとめ|単語帳は「何周」より「覚えるまで繰り返す」
TOEIC単語帳は、周回数そのものを目標にする必要はありません。
重要なのは次のポイントです。
・1〜2周で覚えられなくても気にしない
・1周目から完璧を目指さず先へ進む
・忘れた単語を何度もテストする
・単語帳と公式問題集を組み合わせる
・スキマ時間を単語学習に使う
・睡眠時間を確保しながら、寝る前の復習も活用する
・まずは自分に合った1冊を繰り返す
単語帳を5周したこと自体に意味があるのではありません。TOEICの英文でその単語を見たときに、意味がすぐに分かる状態を作ることが目的です。
