ネットによくあるTOEICの時間配分は適切?!TOEICリーディングの効果的な時間配分を検証します

TOEICリーディングを制限時間内に終えることはかなり難しいですよね。どうにか80問程度に手をつけて最後のマークシート2列の20問を適当に塗りつぶして終える受験者はかなり多いのではないでしょうか。

以下に、時間的に厳しいTOEICリーディングで、各パートにどのように時間を配分して正解数を増やすかについてまとめたいと思います。

ネットでよく見る時間配分は適切?

TOEICリーディングパートの制限時間は75分です。よくある時間配分は以下のようになります。

Part5(30問)10分(1問あたり20秒)
Part6(16問)8分~10分(1問あたり30~37.5秒)
Part7(54問)55分~57分(1問あたり約1分強)
全体(100問)75分

この時間配分は100問を75分という制限時間内ですべて解き終えるという点では適切で正攻法のやり方です。本番の試験で100問解ける受験者はこの配分に近い解き方としていると考えていいでしょう。

しかしながら、この時間配分を初級から中級レベルの受験者にそのまま推奨するのは、やや問題があると思います。

例えば、普段80問やそれ以下しか解けないTOEIC受験者にこの時間配分に従うとどうなるでしょうか。時間配分を優先するあまり、解き方が雑になります。また、少し時間をかければ取れる問題で落としたりするなど、正解数の最大化につながらない可能性が高くなります。

さらに日頃の勉強でも、時間ばかり気にしながら問題を解き、間違いの理由を十分検証することなく、ただただ問題を解いて、スコアが上がってこないという悪循環に陥るリスクもあります。

では、この課題を解決するにはどうしたらいいでしょうか。それは、制限時間内に解ける問題数に合わせて、各パートの時間配分を変えることです。制限時間内に80問程度まで解ける場合は、その中で最適に時間配分を考えるということです。

今回は、TOEIC受験者の中で多数派と思われる80問に手をつけ20問が塗り絵をモデルケースとして取り上げます。

モデルケース:80問を解答、残り20問が塗り絵(適当にマーク)の場合

時間内に80問にどうにか到達できる場合は、100問のうち20問を捨てて手を出す問題を80問に絞ることが有効です。効率的に捨て問を選び、手を出す問題の正解率を上げることに集中するといいでしょう。もし80問以上できる場合は、捨てた20問の中からやりやすい問題を解いていけばOKです。

Part5からPart7で手を出す問題は、Part5は30問すべて、Part6は16問すべて、Part7は34問(54問中)で合計80問とします。

Part5(30問/30問)12分~15分(1問あたり24秒~30秒)
Part6(16問/16問)10分~12分(1問あたり37.5秒~45秒)
Part7(34問/54問)48分~53分(1問あたり85秒~94秒)
全体(80問/100問)75分

ここから各Partの時間配分、解き方、選択する問題ついて説明していきます。

Part5への時間配分と解き方

解く問題:30問

時間配分; 12分~15分(1問あたり24秒~30秒)

【解法のポイント】

  • 全文を読まないで判断できる問題(品詞問題、代名詞問題など)はできるだけ空所の前後を中心にみて解答していきます。これをマスターするのが時間節約のポイントです。
  • 接続詞・前置詞・副詞問題は、最初に文法的にアプローチ(主語と動詞を確認)して解きます。
  • 語彙問題は、実は空所の前後にヒントがあり、全文を読む必要がないものが多いです。最初に空所の前後を中心に見て判断し、機械的に頭から意味を取りながら解かないようにします。
  • 語彙問題で選択肢のうち3つ以上知らない単語がある場合は、考えても正解する確率がかなり低いので適当にマークして次に問題に進むのが賢明です。
  • Part5では答えを絞り込めなくて時間がかかる場合は、不正解になることが多いです。少し考えてもわからない問題は適当にマークして次の問題に進みます。

品詞問題の解き方(ご参考)

Part6への時間配分と解き方

解く問題:16問

時間配分 10分~12分(1問あたり37.5秒~45秒)

【解法のポイント】

  • Part5とは異なり、基本的に問題文をすべて読むスタンスで取り組みます。
  • 空所まで読んだら、該当する設問の選択肢を見て判断していきます。
  • 動詞の時制がらみの問題は、前後の文脈から検討します。
  • 語彙問題でも全体の文脈をとらえる必要のあるものがあることに注意します。
  • 文挿入問題は時間がかかり、かつ間違いやすいので4問全部適当にマークするのもありです。

Part7への時間配分と解き方

解く問題:34問(54問中)

時間配分 48分~53分(1問あたり85秒~94秒)

【時間効率のいい問題の見つけ方】

設問数に対して読む文字数が少ない問題セットが、一般的に時間効率のいいと思われます。詳しくは次のダブルパッセージの問題セットで説明いたします。

ダブルパッセージの問題セットは、5つの設問があります。問題1と問題2を比べると、ざっくり見て問題1のほうが問題2より読む量が少ないことがわかります。同じ設問数の場合、読む量が少ないほうが解答時間を短縮できる傾向があります。

「ひとつの設問当たりの読む量の少ない問題セットが、解答時間を短縮しやすい」ことを覚えておきましょう。

問題1

問題2

【解法のポイント】

  • Part7の目標問題数は34問なので、どの問題を解いて、どの問題を捨てるかの判断が大切です。難しい問題、時間をかけても正解数が稼げない問題セットはできるだけ避け、取りやすい問題に取り組むのがいいです。
  • NOT問題は選択肢と問題文の中で根拠となる該当の照合作業が通常の問題よりかかるので、すべて適当にマークしてスキップすることはありです。
  • 文挿入問題は時間がかかることが多く、かつ間違いやすいので適当にマークしてスキップするのもありです。
  • シングルパッセージの170番前後にあるアーティクル(記事)問題は、概して難しく、時間もかかり、正解率が悪くなるので捨て問にしてもいいでしょう。
  • マルチパッセージの中では、トリプルパッセージより読む量が少ないダブルパッセージの2セットは手を付けた方がいいでしょう。※ 2セットが難しい場合は1セットにしてその分をシングルパッセージで増やしてもいいでしょう。
  • トリプルパッセージは読む量が多く、はまると時間を浪費します。ただし、トリプルパッセージには比較的簡単な問題も含まれていることがあるので、可能であれば3セット中、1セットを選んで解くのがいいでしょう。トリプルパッセージの5問をやり、10問をスキップするということです。

最後にまとめると、

トリプルパッセージを1セット解く場合トリプルパッセージに手をつけない場合
シングルパッセージ(19問/30問)シングルパッセージ(24問/30問)
ダブルパッセージ(10問/10問)ダブルパッセージ(10問/10問)
トリプルパッセージ(5問/15問)トリプルパッセージ(0問/15問)
Part7全体(34問/54問)Part7全体(34問/54問)

※着手できなかった問題については適当にマーク(塗り絵)します。仮に20問を適当にマークした場合の期待値は、20問×25%=5問となります。(※4択なので適当にマークして4分の1の正解が期待できる。)

問題を解く順番

Part5, Part6, Part7と順番に解くことが一般的だと思いますが、Part7の途中で集中力をなくして息切れになることがよくあります。

集中力があるうちに読む量が多い問題文のマルチパッセージをPart7の中で先に解いていく方法もあります。(※ただし、制限時間を事前に決めておく必要がありますが。)

順番例1(トリプルパッセージを1セット解く場合)

  • Part5 30問をすべて解く
  • Part6 16問をすべて解く
  • Part7 トリプルパッセージ1セットを選んで解く(5問)
  • Part7 ダブルパッセージ2セットを解く(10問)
  • Part7 シングルパッセージを147番から順番に解く(19問)

順番例2(トリプルパッセージを解かない場合)

  • Part5 30問をすべて解く
  • Part6 16問をすべて解く
  • Part7 ダブルパッセージ2セットを解く(10問)
  • Part7 シングルパッセージを147番から順番に解く(24問)

80問を解いてスコアはどれくらいになる?

正解率を70%とした場合

80問×70%=56問。これに塗り絵20問の期待値の5問を足すと正解が61問になります。61問正解のスコアですが、260~280点前後と推定されます。

200点台前半以下の方は80問に絞って70%の正解率を目指すと200点台後半を獲得できる可能性があります。

正解率を80%とした場合

80問×80%=64問。これに塗り絵20問の期待値の5問を足すと正解が69問になります。61問正解のスコアですが、315~235点前後と推定されます。

200点台後半以下の方は80問に絞って80%の正解率を目指すと300点台前半を獲得できる可能性があります。

正解率を90%とした場合

80問×90%=72問。これに塗り絵20問の期待値の5問を足すと正解が77問になります。77問正解のスコアですが、365~385点前後と推定されます。

300点台後半以下の方は80問に絞って90%の正解率を目指すと300点台後半を獲得できる可能性があります。

まとめ

TOEICリーディングで100問を解くことを前提とする時間配分は、どちらかと言えばTOEIC上級者向けです。

制限時間内に手をつける問題数を事前に決めておき、点の取りやすい問題に手をつけて、手間がかかる問題、間違いやすい問題を捨てるほうが、初級者、中級者にとって現実的な解き方です。したがって、時間内に100問解けないことで悩む必要はありませんし、焦る必要もありません。

今回、一般的なTOEIC受験者に多いと思われる80問を解き、20問を捨てるケースを取り上げました。このケースで正解率を掛け合わせた結果から、初級者、中級者は無理に100問解かなくても今まで以上のスコアが狙える可能性があります。

語彙力が増え、問題の傾向とパターンに慣れていけば、通常解答スピードは上がってきます。解答スピードが上がれば、80問ではなく85問、さらに90問、95問、100問と手をつける問題数を増やすことができます。そして、最終的に、一般に言われている理想の時間配分に近づけていくことをお勧めいたします

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